ジオメトリー

ジオメトリー

先日、最近のダウンヒルバイクの傾向って記事でフロントセンター、リアセンターなどジオメトリーに関することを書いたのですが、言葉だけではどこの部分のことか良く分からないって人もいるのではと思い、図にしてみました。


●BBハイト
先日の記事ではBBが低いというように書いてましたが、前後ホイールの軸を結んだ横線とクランク(BB)の中心までの高さを見るのが分かりやすいです。地面からの高さでも同じですが、完成車状態だとチェーンリングの大きさにごまかされて、低く見えたり高く見えたりしてしまうので、注意です。
ダウンヒルバイクでは、クランク(BB)の中心が線より上にきますが、クロカンバイクなどでは、下にくるものもあります。
リジッドフレームではこの値が0で結構高いです。
ダウンヒルバイクでは、長いサスペンションが搭載されるので、高くなるのは仕方ないのですが、この位置が低くなればなるほど、バイクを倒しこみやすくなる傾向が強くなります。

●フロントセンターとリアセンター
フロントセンターは、フロントホイールの軸からクランク(BB)の中心を結んだ線の長さ
リアセンターは、リアホイールの軸からクランク(BB)の中心を結んだ線の長さ
この二つを値を足したものがホイールベースになります。

フロントセンターはフレームサイズによって長さが変わります。
リアセンターはフレームサイズが変わっても長さは変わりません。
フロントセンターとリアセンターの長さはライダーがバイクに乗ったときに、どのようにタイヤへ荷重するか?コーナーリングの旋回性能は?前後のピッチングなどなどいろいろなことを考えてバランスを取ります。

先ほどフロントセンターはバイクのサイズによって長さが変わるといいました。これ注意が必要で、試乗車がSサイズで乗ってみてすごく調子よく、注文したサイズがMサイズで、それを乗ってみたら試乗したときと感覚が違うなんてことにもなるのこともあります。

ジオメトリー表をみて分かり易い数値としてはリアセンターの長さです。
ダウンヒルバイクでは425~445辺りまでの長さが多いです。
短いとタイトターンなどで走りやすいバイクになる傾向があります。

●ヘッドアングル
これはヘッドパイプの中心を垂直に線を引いて、前後ホイール軸を結んだ線と交わった部分の角度です。
ダンヒルバイクでは、66度から64度くらいが多い数値です。
数値が低くなると寝ているとなります。
ヘッドアングルはハンドル操作の感覚、コーナーリングの安定感に関係します。
立っているとハンドルが軽く操作できるように感じ、バイクを倒していても容易にハンドルを操作できてしまいます。悪くいえばふらつく。
寝ていると、ハンドル操作が重たく感じ、切り始めと切り終わりで操作の感覚に差があります。バイクを倒しているとハンドルが安定しようとする力が働くので、ふらつきにくくなります。
悪く言えばハンドル操作が重たい。

ここに書いたことはポイントだけ絞ってバイクに影響する傾向を書いているだけなので、単純にホイールベースが長いからとかBBが高いからとかだけでは、バイクの操作性は決まりませんので。
全体の数値のバランスから生まれるのである程度の経験は必要ですが、バイクを見るときに自分のバイクとどこが違うのかなど、気にするときは今日書いたポイントを見ると面白かと思います。